住宅ローンの借り換えで金利を低くすると、住宅ローンが減る!そんな期待を持っている人は注意が必要です。なぜなら住宅ローンの借り換えは金利を下げれば必ずしも良いわけではありません。いくつかの注意を気にしないと、結果として借り換えで損をしてしまうかもしれません。そうならないように今回は住宅ローンの借り換えにおける注意点を8つ紹介していきます。
記事の目次
住宅ローンの借り換えは良いことづくめは間違い?
住宅ローンの借り換えは「金利が下がると返済負担が減る!」そんなイメージを強く持っている方もいますが、そこには注意が必要です。金利だけに注目していると、結果として借り換えのメリットが最大限受けられない可能性があります。もちろん借り換えにおいて金利が低いことはかなり重要なことに間違いはありません。でもそれだけでは借り換えが成功するとは限りません。
もし、「金利が低いだけでは借り換えは成功しないの?」と疑問に思った方は注意が必要です。
以降で説明をする住宅ローンの借り換え注意点をしっかり把握する必要があります!
住宅ローンの借り換え注意点8つ
注意点その1:実質金利を考慮して借り換えしないと損する
住宅ローンの借り換えをするなら、表面金利ではなく、実質金利で銀行を選ぶのがオススメです。実質金利を踏まえた銀行を探さないと、借り換えメリットがなくなり損をしてしまう可能性があります。
実質金利とは、借り換え時の金利だけでなく、借り換えにかかる諸費用も含めたトータル返済費用を踏まえて住宅ローンを選ぶことです。代表的な例として、金利は安いが諸費用が高い銀行と諸費用が安く金利が高い銀行を比べると、結果として諸費用が安い銀行の方が総返済額が少なくなることを示します。
本当に安いかどうかの実質金利は、総返済金額を見て判断することが可能です!総返済金額がどのくらいになるかはシミュレーションが必要です!
注意点その2:住宅ローン借り換え審査は厳しいことも
住宅ローンの借り換えは人によっては審査が厳しくなることもあります。以下のような要素が住宅ローンの借り換え審査を厳しくさせます。
- 最初の借り入れ時よりもマイホームの担保評価が下がる
- 健康面が悪くなると団信の入り直しが難しい
- 車、教育ローンがあると返済負担の金額が低く見られる可能性
当然のことですが、建物は古くなれば古くなるほど価値は探します。その観点から、最初に住宅ローンを借りた時に比べると借り換え検討時期の建物価値は低くなっていますので、銀行から見る建物の担保評価は低く見積もられてしまう可能性があります。
また、借り換えを行う時に健康面が悪くなっていると、団体信用生命保険の加入が難しいケースも出てくる可能性があります。さらに、車のローンや教育ローンなど毎月返済が住宅ローン以外にあると、借り換え審査時の評価は厳しくなる可能性があります。
住宅ローンの借り換え審査に不安がある人は、1度借り換え審査に特化したサービスに相談をするのがオススメです。借り換え特化したサービスは「モゲチェック」がオススメです。モゲチェックは金利が低い銀行から順番に借り換えできる銀行を紹介してくれます。1つ1つの銀行に借り換えできるか審査をしていくのは面倒!という人には打って付け。
注意点その3:借り換えするための諸費用は意外にかかる?
住宅ローンの借り換えをするときは、意外に諸費用が掛かる点に注意しましょう。先ほど実質金利の話をしましたが、それ以外にもかかる費用があります。銀行に対してかかる費用と銀行に対してではない費用があります。
銀行に対してかかる費用で言えば、今の銀行に対する一括返済手数料、借り換え先の銀行に対しては事務手数料や保証料などがあります。その他に銀行に対して払う諸費用でないものは、印紙代、登録免許税、司法書士報酬代、抵当権設定費用、抵当権抹消費用が想定されます。
住宅ローンの借り換えは意外に諸費用が掛かることに注意が必要ですが、諸費用は現金で用意できるのであれば、それに越したことはありません。ただ、できれば手元に現金を残しておきたい!そんな方は借り換え時に発生する諸費用も借入金額に含めることも可能です!
注意点その4:借り換え後の返済金利タイプに注意
住宅ローンの借り換えをするときに、今と違う返済金利タイプを選択する場合は、注意が必要です。特に変動金利を選択している人の場合は、金利が上昇した場合、月々の返済負担が増えてしまう可能性があります。
多くのケースでは住宅ローンの借り換えは変動金利を選択することで得する方が多いですが、変動金利を選択した方は将来の金利上昇リスクもあることも把握しておく必要があります!
注意点その5:借り換えの目的をはっきりしないと意味がない
目的をはっきりさせないと、借り換えを何のためにするのか分からなくなる可能性があるので、目的をはっきりさせた上で借り換えを検討するようにしましょう。例えば、とにかく金利を安くしたい目的であれば、金利重視で借り換え銀行を探す必要がありますし、今の月々の返済額を少しでも抑えたい!のであれば、返済期間を延長する借り換えも選択肢となります。
今の状況を鑑みた上で、住宅ローンの借り換え目的をはっきりさせるようにしましょう!
注意点その6:借入先の銀行相談は一長一短
住宅ローンの借り換えをする場合は、今借り入れている銀行に対して「金利交渉」などが可能ではあります。ただ、借入先に相談するのは一概にメリットだけではありません。
銀行側としては、借り換えされてしまうと評価に影響しますので、借り換えさせないためにあれやこれやと持ち掛けてくることが想定されます。人が良いあなたは、少しの金利交渉で決めてしまうかもしれませんが、他の銀行の方が住宅ローンの借り換えメリットを最大限に受けられるかもしれません。そのため、今の銀行に相談するとともに他銀行との借り換えシミュレーション比較をすることがおススメです。
注意点その7:借り換えする時の住宅ローン控除
借り換えをする場合は、住宅ローン控除に注意が必要です。借り換えをする際に、返済期間を10年未満にしてしまうと住宅ローン控除が適用されなくなってしまいます。そのため、住宅ローン控除が適用されるのと、適用しない場合で、どちらが本当にお得かどうかは、結局詳細にシミュレーションをしないと分からないのが正直なところです。
また、今住宅ローン控除を受けていない方も、借り換えの時に住宅ローン控除を受けることが可能になる場合もあります。そういった点も含めて、借り換えの時には住宅ローン控除がどうなるかはしっかり把握しておく必要があります。
- 新しい住宅ローン等が当初の住宅ローン等の返済のためのものであることが明らかであること
- 新しい住宅ローン等が10年以上の償還期間であることなど住宅借入金等特別控除の対象となる要件に当てはまること
引用:国税庁「No.1233 住宅ローン等の借換えをしたとき」より
借り換えしても、条件を満たせば住宅ローン控除は受けられます!
上記は国税庁に記載されている、住宅ローンを借り換えた後でも住宅ローン控除を受けるための必要要件です。借り換えで金利が下がるからと、ウキウキで返済期間を短くしてしまうと損をするかもしれません。そうならないような借り換えが必要です。
注意点その8:最終的な借り入れ金利は本審査後にわかる
ここまでで説明してきた住宅ローン借り換えをする場合の注意点ですが、結局の所本当に借り換えデメリットがあるかどうかは、シミュレーションをしてみないと分かりません。また、他銀行に借り換え相談をするにあたっても、最終的な本審査が終わるまでは気を抜いてはいけません。
なぜなら、本審査の結果次第で、想定の金利より高い金利が適用されたり、借入したい金額が満額借りられないかもしれません。そうなった場合は再び他の銀行を探す必要があります。他の銀行を再び探すには、かなりの苦労を強いられますので住宅ローン借り換え1つとっても覚悟が必要です。
もし、次の銀行を早く探したいという場合には、銀行の借り換え相談を一括でできるサービスがおススメです。最初の銀行がダメでも次の銀行を探してくれれば、借り換え相談がかなりスムーズに進行します。
まとめ
今回は住宅ローンの借り換え注意点を紹介してきました。借り換えは金利だけでなく、諸費用も踏まえて検討する必要があったり、住宅ローン控除が適用されるように借り換えする必要があったりと、様々な注意点があります。一番大事なのは、住宅ローンの借り換えで本当にお得になるのかは、本審査の結果を待たないと分からないことです。本審査の結果、希望額に満たない借入額だったり、高い金利だったりすると住宅ローンの借り換えに意味がなくなります。
住宅ローンの借り換えを上手にすると、家計に大助かりの結果になります。結果損になる住宅ローンの借り換えにならないように注意してください。