マンション売却を決めたら、買いたいと思った希望者に内覧をすることになります。
それは、売却活動の中で避けられることではありません。そして内覧を成功させるためには普段以上に気を使った掃除が必要です。
内覧に来てくれる人は、少なからずあなたの売却予定のマンションに興味を持っています。そのため、内覧をされる時にはしっかり良い印象を持ってもらうために掃除をして準備をしましょう!
今回はマンション売却を行うために必要な内覧前の掃除について説明いたします。
記事の目次
内覧の掃除は売却活動の中で重要な場面
マンション売却活動の上で、内覧はかなり重要な場面です。
なぜなら、内覧で良い部屋だと思った人が次に申し込みをしてくれるからです。
つまり、内覧で買いたいと思わせないと売却活動は進まなくなってしまいます。
内覧はしなくちゃダメ?
結論から言うと、内覧を避けることはできないでしょう。
なぜなら、ほとんどの人が見てから買いたいと思うからです。
ごく稀に中を見ないで購入される方もいますが、あなたが通常通りにマンションを売却したいのであれば、そんなことはないと思った方が、売却活動はスムーズに進みます。
住みながらでも内覧はするべきでしょうか?
やはり、住んでいる中で内覧をするということは、自分の生活を見られることなので恥ずかしいというのが本音だと思います。
しかし、あえて言わせてもらえば住んでいるからこそ実際の生活感を見たいという人もいることをは忘れてはいけません。
つまり、住みながらであっても内覧には積極的に応じるべきだと心得てください。
内覧拒否はできる?
基本的に内覧をするしないは、買主と売主の自由意志と言えます。なので、売却を行うにあたり内覧を拒否することはできます。
ただし、内覧をすることができないということは、それで良いと思ってくれる買主がいなくなると思った方が良いでしょう。
内覧拒否は自由意思できますが、マンションを売却する上で内覧は必ず必要だということです。
査定前より内覧前の方が掃除は重要!
やはり、人間心理として不動産会社に売却物件を査定してもらうときには高いほうが良いもの。だからこそ、査定前に掃除をしてしっかりした物件と思われたいと思いますが、そこに注力するより重要なのは内覧前にしっかりと掃除をすることです。
不動産会社は査定やお客様のあっせんをしてくれますが、売却物件を買ってくれるわけではありません。そこを理解する必要があります。
つまり、内覧してくれる購入希望者が買いたいと思わなせなければ、売却は出来ないのです。だからこそ売却前には買主に良い印象を与えてくれるように内覧前に掃除をする方が重要なのです。
掃除をすることで価格が高くなる!?
掃除だけで本当に!?と思うかもしれませんが、売却物件を高く売れる可能性はあります。まずい料理に高い金額を出したくないことと同様に、おいしい料理には高い金額が出せます。
それを考慮すると、掃除をするしないとでは価格に影響が出ることは多いでしょう。
掃除をすることと、更にその上を目指して高い価格で売却をしたいのであれば、ホームステージングを検討するのがおすすめです。高い価格で売れた話を紹介しています。⇒マンション売却時の内覧は、ホームステージングを行うべき4つのメリット
内覧の時には、掃除をした方が良い理由
内覧を受け入れる場合には、掃除を行うことをオススメします。
では、なぜ掃除を行うことが必要なのかを買主の立場になって説明してきます。
どんな生活をしていたか見られる
買主は不安を抱えています。それは、この広さで快適に過ごせるだろうか、狭くないだろうか。といった不安です。
そのため、前に住んでいる人がどんな生活をしているかがみられるのです。
極論例えば、内覧する時にマンションの中がゴミ屋敷だったらどうでしょうか?
ゴミを片付ければ良いかもしれませんが、売主の人に良い印象は与えないですよね?
例えば、高価な車やジュエリーを買うのにオンボロのお店から買いたいと思う人はいないと思います。
マンション購入という高価な代物だからこそ、大事に住んでいた良い売主から買いたいと思うのが、心理と言えるのではないでしょうか。
つまり、内覧を通して売主がどんな生活をしてきたかが、そのまま購入意欲につながるかということになります。
リフォームがどれくらい必要かを見られる
過半数以上の人が、何かしら新しい住まいに対してリフォームをしています。
特に多いのが、キッチンやバス、トイレといった水回り3点セットです。水回りは以前の入居者の生活の残像が感じられるために汚れが目立つようであればリフォームを検討する人が多いです。
そうなってくると買主はリフォームが必要なのかといった購入予算への影響も考えてます。
その時に汚い箇所や前に住んでいた人の生活感が特に感じられるような所は、リフォーム必要箇所として認識されることになります。
そうなると、リフォーム必要箇所として値引きといった交渉材料を与えることになるかもしれませんので、やはり内覧する時には部屋の中をよく見せる掃除を行った方が良いでしょう。
快適に暮らせる広さか見られる
内覧をする前には、既にお部屋の面積は知っていると思いますが、実際に見てみると思っていたのと違う!っていうことが良くあります。
内覧したことがある人は分かると思いますが、実際に内覧をしてみると不思議なことに、事前に与えられた面積では問題なく広いと思っていたものが、そうでもない(広く感じない)といったことがあります。
もしそういう印象を与えないためにできることの一つに、もしあなたのマンションに荷物が乱雑に置かれていて本来持つ広さを狭い印象を与えることになるかもしれません。
快適に暮らせるかどうかといった観点からも、内覧者はあなたのマンションをみることになりますので掃除はしっかりとしておきましょう。
掃除するべき箇所と掃除方法
ここまでで、なぜ内覧をするときに掃除が必要かや重要かを説明してきましたが、いよいよ掃除方法を説明していきます。
日常生活の掃除で既にできていると思う箇所もあるかもしれませんが、改めてできているかも含めて確認してきましょう。
玄関:第一印象が決まる最も大事な箇所
当然の事ですが、内覧は玄関から始まります。それは、初めに見るのが玄関ということになります。
よく、人の第一印象は3秒から5秒と決まると聞いたことはありませんか?
それと同じことが内覧でも言えます。
つまり、第一印象が決まる玄関は重要な掃除箇所と言えます。
玄関掃除の特に意識したい注意点を説明していきます。
靴の整理整頓
まずは靴の整理整頓から始めてみてください。まず、絶対満たすべき最低条件は、内覧した人の靴がおける広さは絶対に確保しましょう。
それを踏まえた上で、使わない靴を下駄箱にしまうことや下駄箱に収まらない場合には、靴用ラックをおくといったことが必要です。
下駄箱の靴をずらしてまで、奥底隅々まで見られることは多くないと思いますが、奥行きを知りたい場合にメジャーを使われることとは想定されます。
その時のために綺麗な何も置いてない段があると良いかもしれません。
プラスして、生活臭があるのは好ましいと言えませんので、消臭剤も置いておくことをオススメします。
照明の明るさ
忘れがちなのが、照明の明るさです。最初のドアを開けてから部屋の明るさで印象が変わります。
少しでも明るく見えるように照明の拭き掃除を行っておきましょう。さらに大事なのが、内覧で迎える時には最初から照明は全開で点けておきましょう!明るい印象を与える方が、内覧はうまくいきます。
不要な傘の整理
傘は必要に応じてその場で購入してしまうことがあるため、気付いたら見栄えが悪い状態で傘立てにさされていることがあります。
ただ、それは非常に見た目が悪いものなので、不要な傘は処分して整頓された状態にしておきましょう。
リビング:快適さを図る大事な空間
お部屋の中で時間を過ごすうえで、最も長い時間を過ごすのはリビングです。リビングは家族団らんの時間を過ごす場所でもあり、快適さを見られるうえでは最も大事な空間です。
そのため、リビングが快適にみられるように大事なポイントは何なのかしっかり押さえておきましょう。
内覧時のリビングは荷物を少なくして広く見せること
リビングの快適さを図るうえで重要な指標は広さです。リビングが狭いと感じられるようだと、快適に過ごせるか不安に思ってしまう可能性があります。
余談ですが、モデルルームの現場では少しでも広く見えるように、小さい家具をあえて配置することもあります。そうすることで少しでもリビングを広く見えるようにすることになるのです。
リビングに物が多かったり散らかったりしていると、狭いリビングで収納がすくないのか?という印象を与えてしまいかねません。
ホコリの溜まりやすい棚の上もしっかり掃除すること
リビングの掃除するべきところで大事なことはしっかりとホコリの溜まりやすい場所の掃除することです。
内覧の時に棚の上を見られることなどないと思うかもしれませんが、内覧で隅々見たい衝動に駆られて、あれやこれやと見ようとする人はいます。
見られて恥ずかしいところはないようにしましょう。
リビングの掃除は棚の上など上の方からホコリを落としていき、拭き掃除をしていくのが良いでしょう。
エアコンも掃除をすること
リビングや他の部屋でも大事ですが、エアコンの掃除をしっかりしておきましょう。
内覧を迎え入れるときに、寒ければ暖房を、暑ければ冷房を入れることがあるかもしれません。
その時に、エアコンを掃除してなくてカビの匂いがするなどと思われないようにしましょう。
内覧直前にはしっかり換気をすること
リビングは、閉め切っていたりキッチンが近かったりと生活臭が溜まりやすい場所のひとつといえます。
そのため、内覧を迎えたときに生活臭を感じられないように、内覧前はしっかりと換気をするようにしましょう。
キッチンなど水回り:水垢があるとくすんで見える
水回りで最も掃除をするべきだといってもよい、キッチンの掃除は非常に重要です。
女性など普段料理をする人は、キッチンの使い勝手など非常によく見られます。
水垢の掃除
キッチンの水垢は内覧前にしっかりなくすようにしましょう。
おすすめの掃除方法は、クエン酸と水を配合したクエン酸水です。霧吹きとクエン酸と水があれば作ることができます。
霧吹きは100円均一ショップでも売っていますし、クエン酸は薬局に行けば揃うでしょう。ついでにスポンジなど拭き掃除をするグッズもそろえましょう。
クエン酸水は、水100mlに対して小さじ1/2のクエン酸を混ぜます。(より効果を高めたい場合は42°ぐらいのお湯で溶かしてください。)
水は腐るので、作ったクエン酸水も例外ではありません。そのため、クエン酸水を作るときは必ず1度で使い切れる量にした方が良いでしょう。
浴室:赤カビや黒カビ除去はマスト
浴室は特にきれい好きな人には厳しくみられるところです。
潔癖症の人であればあるほど厳しくチェックされると思った方が良いでしょう。
浴室にはびこるカビは必ず除去してください。
赤カビ(ルドトルラといわれる酵母菌の一種)は、比較的普段のスポンジ掃除でも除去することができますが、黒カビはしっかりとした対策が必要です。
特にゴムパッキンに生えてしまった黒カビは、手強いです。
下記のようなゴムパッキンの黒かび対策をおすすめします。
- ゴムパッキン用の黒カビ剤を購入して、箇所に塗布する。
- 塗布した上からキッチンペーパーを貼る
- キッチンペーパーの上から更に、黒カビ剤を塗布する
- 最後に、キッチンペーパーの上にラップを被せ、半日放置
また、内覧時には浴室の水気がない方が望ましいです。
内覧前に浴室の水気がある場合には、カラッとした状態にしておくようにしましょう。赤の他人の浴室に水気があると何となく内覧中にいやな気持ちになりませんか?
収納:さりげなく快適さを演出するポイント
水回りが特に重要ポイントでありますが、収納も忘れてはいけません。
拭き掃除をしていても、そんなに変わらないと思われてしまいますが、ここで注意したいのは整理整頓をしておくことです。
内覧する家族が何人住む予定なのかはわからないのですが、収納に苦労することなく生活することができるかどうかは重要です。そのため、収納は必ずチェックされるといってよいでしょう。
その時に乱雑に収納スペースを埋めてしまうのではなく、整理された収納を見てもらうことができれば、収納に不自由しない印象を与えることができるかもしれません。
収納ケースや収納ボックスで整理するようにしましょう。
整理できているかの基準の一つとして、内覧してきた人がメジャーをもって収納を図ろうとしたときにスッとできる状態が最低限のラインです
バルコニー:眺望や周辺確認で見られます
バルコニーはホコリや土などが溜まりやすい場所です。
そのため、裸足で歩けるほどとは言えませんが、不快感を伴わない程度にきれいにしましょう。
意外と忘れがちなのが、バルコニー側からの窓やドアをきれいにすることは必須です。
汚いママですとドアにこびりついたホコリや土、排気ガスのせいで、リビングや室内が明るく見えなくなってしまう可能性があります。
内覧時には、きれいな客人用のスリッパが用意できるぐらいの余裕があるといいですね。
タバコなどヤニ汚れや臭い:あると、価格に影響でるマイナスポイント
タバコやヤニ汚れや臭いは、内覧時に感じられてしまったらかなりマイナスポイントになります。
程度に違いがありますが、吸わない人からするとかなり気になってしまう臭いです。
内覧した時に臭いが気になってしまったら、リフォームをしても臭いが亡くならなかったらどうしよう。といった不安やこの臭いと一生付き合わなければならないのかとネガティブに思ってしまうものです。
付け焼き刃なクロス交換だけでも臭いは残ってしまうこともあります。それなりの対策が必要になってくると覚悟しましょう。プロに任せてしまう方が売却までの道のりが短くなるかもしれません。
なぜ内覧時には掃除をするの?
いまさらと思うかもしれませんが、なぜ内覧を迎えるときに掃除をしなければいけないのか理解しておきましょう。
内覧した人の好印象は売却期間に好影響をもたらします
内覧した時にきれいな明るい部屋であれば、購入意欲にポジティブな影響を与えることでしょう。そのため少しでも良い印象を与えるように掃除をすることが必要なのです。
心理として、中古の部屋に住むわけですから、信頼できる売り主さんから買いたいのは当然のことです。
価格の交渉材料を下手に出さない
人は価格に対して敏感です。高い買い物であればあるほどです。そのため、少しでも安く買いたくなるのが心理といえるでしょう。
それは実際に購入可能な予算とは別に、内覧した時に主観で部屋の中の良し悪しを決められ根拠があるようでないような金額の値引き交渉が起こったりします。
そのため、少しでも価格値引きの交渉材料を増やさないよう、内覧前にはしっかり掃除をして準備をするようにしましょう。
住みながらの場合、掃除はどうする?
既に新しい入居先が決まっていたり、賃貸に一時的に引っ越したりすることができればよいのですが、必ずしもそうできる人ばかりではありません。
売却予定のマンションに住みながら、売却活動を行う人は少なくありません。
では、住みながら内覧を迎える人はどう掃除をしていけばよいでしょうか。
掃除や整理整頓できない人は、ホームステージングを活用すること
自分自身で掃除ができて整理整頓もばっちりで内覧を迎えることができる人は問題ありませんが、労力を必要とすることになりますし、昨今は共働き世帯も増えていますから忙しくてできない世帯も多いでしょう。
そういった人は、ホームステージングという言葉を知っておくべきです。
ホームステージングとは、モデルルームのように、部屋やエリアに合わせた小物やインテリアをあしらうことでその家に住みたいと思わせる手法です。
ホームステージングを行うことで、高く売れるといったデータもあります。下記の記事を参考にしてください。
ホームステージングはどこの会社に任せればよいのかと迷う人もいるかもしれません。最近でこそ徐々に注目され始めていますが、零細の仲介会社ではまだまだ対応してくれる会社も少ないかもしれません。
そのため現状を顧みると、大手の不動産仲介会社であれば対応してくれるケースが多いので、下記の仲介会社に相談してみるのが良いでしょう。
既にホームステージングに対して実績があるので相談をしてみてよいかもしれません。
まとめ
マンションを売却するうえで内覧は必要不可欠です。そして、内覧は売却活動の中で大事なポイントです。
その大事なポイントである内覧を迎えるには掃除をしっかりしておきましょう。そして掃除とは整理整頓も含めます。
もし、整理整頓が苦手な人は、ホームステージングといわれる手法も駆使して売却活動を成功に結び付けるようにしましょう。