売却したマンションは税金がかかる場合があります。
税金がかかるかどうかについては、税金計算のシミュレーションが必要となります。その税金計算の一つに減価償却を理解する必要があります。
今回はマンションを売却した時の税金計算に必要な減価償却について解説していきます。
記事の目次
減価償却とは
減価償却とは、購入した時から年数が経過していくと価値が減っていくため、その減少した価値分を費用として損失計上することを指します。
マンション売却に置き換えると、3年後に打ったものは新築時より建物の価値が減っています。なので、その価値が減った分しか取得費に算出することができないのです。
課税譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用
減価償却の計算式
減価償却の金額を出すには下記の計算式があります。
下記の計算式をもって減価償却費用を算出して、損失計上を行っていきます。
減価償却費=購入価格×0.9×償却率×経過年数
償却率=1÷47=0.2127≒0.22※償却率はこう求めずとも、国税庁HPで償却率表が確認できます。
鉄筋コンクリートの減価償却計算例
3,000万の10年経ったマンションの減価償却費は下記のようになります。
減価償却費=3,000万円×0.9×0.022×10年=594万円
では、これらをマンション売却の確定申告時に必要な減価償却について説明していきます。
マンション売却で減価償却を知っておくべき必要な理由
そもそもマンションを売却した後に、減価償却を把握する必要があるのはなぜでしょうか。
そこには下記の理由が挙げられます。
- 譲渡所得の発生確認
- 確定申告に必要
- 取得費の算出に必要
これらは、マンション売却で利益が発生するかどうかを把握(申告)する際に、税金計算をする時に必要になってきます。
マンション売却の確定申告
では、マンション売却した後の確定申告式は下記になります。
マンション売却の確定申告計算式(譲渡所得算出)=売却価格ー取得費ー諸費用)
さらに取得費は購入した価格から減価償却費を引くことで求められます。つまり下記の式に変えることができます。
マンション売却の確定申告計算式(譲渡所得算出)=売却価格ー(購入時価格ー減価償却費)ー諸費用)
確定申告シミュレーション
マンション売却の確定申告式は下記であることを伝えました。
マンション売却の確定申告計算式(譲渡所得算出)=売却価格ー(購入時価格ー減価償却費)ー諸費用)
これを元に実際の計算式を求めましょう。
3,000万のマンションが10年経った場合で2,000万で売却できたケースを想定します。
ステップ1:減価償却費を求める
減価償却費は先ほど計算したように、下記の計算式で求めます。
減価償却費=3,000万円×0.9×0.022×10年=594万円
ステップ2:諸費用を計算する
今回は諸費用の計算方法にフォーカスしていませんが、下記記事で紹介していますので、ご確認ください。
今回は100万とします。
ステップ3:すべての金額を確定申告計算式に入れます。
マンション売却の確定申告計算式(譲渡所得算出)=売却価格ー(購入時価格ー減価償却費)ー諸費用)
2,000万-(3,000万ー594万)-100万
=2,000万ー2,406万-100万
=▲506万円 < 0円 (マイナス)