住宅ローンを申し込むにあたって、転職を考えている人は、住宅ローンの申し込みが転職前と転職後どっちが良いのか、初めてだと分からないかと思います。また、住宅ローン審査において、転職はどのような影響があるでしょうか。
今回は、転職と住宅ローンの関係や転職前後でどんな有利不利があるのかを解説していきたいと思います!
記事の目次
住宅ローンの審査において転職はどう影響?
転職をすると、住宅ローンにどんな影響があるでしょうか。転職したばかりで勤続年数が少ないと、そもそも住宅ローンの申し込み条件すら満たさない銀行もあります。ここでは転職がもたらす住宅ローンの審査について解説していきます。
転職後間もないと、金利が不利に?!
昨今でこそ、転職なんて当たり前ですが、昔は転職すると最低3年は転職先で働かないと住宅ローンが申し込めないと言われたものです。ところが最近では転職は珍しいものではなくなったので、転職しても住宅ローンの申し込みをすることが可能となりました。
ただ、実際のところ転職を行うと、多くのケースでサイトやチラシに掲載されている店頭金利より上がってしまうことがあります。転職が当たり前になった今であっても、転職をすることで適用金利が不利(上がってしまう)になることがあります。
転職回数も住宅ローン金利に影響
転職回数が多いと、それだけで適用金利を挙げられてしまう可能性があります。銀行によっては、どんなに良い会社に転職して年収が上がったとしても、転職回数が規定数より多いだけで、銀行で決まった分だけ金利が上がることもあることに注意が必要です。
転職理由はポジティブなものがオススメ
転職した場合において、銀行によっては細かく転職理由を聞かれることもあります。その時に注意したいのは、転職理由はなるべくポジティブな理由を伝えるようにしましょう!
ポジティブな理由を伝えることで銀行の心象を良くしましょう!また、複数回の転職がある人は、転職内容に一貫性がある理由があることが望ましいので、転職理由を伝える時は気をつけるようにしましょう!
転職多いと職務経歴書で転職理由の説明が必要なことも
転職回数が多いと、銀行から職務経歴書の記入によって転職理由を説明することが求められることがあります。転職理由の書き方のポイントは下記記事で紹介していますので、ご確認ください。
住宅ローンは転職前と転職後どっちのタイミングが良い?
住宅ローンと転職をそれぞれ検討している方は、どちらを先にした方が良いでしょうか。ベストなタイミングで選択肢をチョイスできるように、転職前と転職後どちらで住宅ローン申し込みをするのかを決めなければなりません。
住宅ローンは転職前のタイミングがオススメ!
基本的には、住宅ローンは転職前に申し込みをするのがオススメです!転職してしまうと、勤続年数が短いことの審査や適用金利の面から転職前と比較して不利になることが多いです。
そのため、住宅ローンは転職前のタイミングがオススメです!
中には、勤めている企業が倒産しそうだったり、公務員へ転職したりと明らかに転職した方が良いケースもあります。そのようなケースでは、転職した方が結果的に良いケースもあります。既に購入検討している物件がある場合は不動産会社やFPに相談してみるのもオススメです!
転職直後の住宅ローンは控えるがベター?
基本的には、住宅ローンの申し込みは転職前がオススメなので、転職後の住宅ローンはできるだけ控えた方がベターです。転職後は、住宅ローン審査の要件の一つである勤続年数の面で不利になることがあります。
また、審査を申し込んでから住宅ローンの返済が始まるまでの間に転職をしてしまうと、非常に厄介なケースになります。もしこの期間に転職してしまうと、住宅ローンの審査はやり直しとなります。返済計画から手続きなどやり直しとなりますので、期限までに必要な住宅ローン融資が受けられなくなってしまう可能性もあります。
そのため、転職した後の住宅ローンは控えるのがオススメです。
住宅ローンの転職で有利なケースと不利なケースは?
住宅ローンのタイミングは、転職前に行う方が良いことをオススメしましたが、実際のところ転職を行なった方が有利なケースはあるのでしょうか。ここでは転職することによって住宅ローンが有利になるケースや不利になるケースを解説していきます。
転職が住宅ローンに有利なケース
基本的には転職して間もないと、住宅ローンに不利なケースが発生しますが、有利なケースも多少あります。例えば、公務員への転職は民間企業に比べて住宅ローンで有利です。やはり、公務員は民間企業に比べて、仕事の安定性が高いから銀行の評価が高いと言えます。
また、銀行から評価が低い不動産業界から別業界への転職も有利になるケースがあります。不動産業界は不景気になった時に、影響を受けやすい面があり、リスクが高いため住宅ローンの審査で影響が出やすいと言えます。
転職が住宅ローンに不利なケース
一方で、転職が住宅ローンに不利なケースもあります。例えば正社員から派遣社員への転職は、概ね審査場の評価は下がると言えます。勤続年数がリセットされるに加えて、一般的に銀行からの評価が低い業界への転職は不利になるケースがあると言えます。
注意!住宅ローン決裁前の転職は審査やり直し
転職をする上で注意していただきたい点があります。それは、転職前の勤務先で住宅ローン審査を行っている場合、転職したら住宅ローン審査がやり直しとなることです。
銀行は住宅ローン審査に記載がある勤務先を元に融資決裁を出しています。そのため、勤務先が変更されると住宅ローンの審査をやり直さなければなりません。
転職を隠していてバレると大変
転職したことを隠そうとしても、それは無駄です。確実にバレます。例えば、健康保険証に記載している資格取得日は、その勤務先に勤め始めたことを示します。そこに記載されている年月日が、違っているとおかしいことが銀行側にバレてしまいます。
もし、バレて審査をやり直した結果、融資ができなくなってしまった場合、不動産の売買取引では、物件の引き渡し期日が決められているため、期日内に引き渡しができないとされた場合、違約金や遅延損害金を求められることが有ります。
転職した結果、融資取り消しになった場合でもローン特約で大丈夫!と思う方もいるかもしれませんが、それは誤解です。自分で勝手に転職した場合は自己都合となり、ローン特約を利用した契約を無償解除するということは出来ません。
住宅ローンの審査やり直しで不履行は、手付け放棄の違約金発生も
つまり、転職した結果、住宅ローンの審査がやり直されて、不動産の引き渡しができなくなった場合、不履行として契約を自己解除したものとされて、手付け金放棄のペナルティとなることに注意が必要です。
転職後に勤続年数を気にしない住宅ローン銀行探し
それでも止むを得ず転職をしなければならない場合は、転職して勤続年数がどれくらい必要でしょうか。昔であれば3年とよく言われたものですが、最近ではそこまで気にしない銀行も増えてきています。
ただ、住宅ローンの勤続年数縛りは銀行によって異なりますので、勤続年数の審査要件が緩い銀行を探すことをおすすめします。
半年や1年未満でも申し込みができる住宅ローン
勤続年数が半年や1年未満であっても住宅ローン審査をしてくれる会社は、昨今でもすごく多いわけではありません。半年や1年未満の勤続年数で住宅ローンを探す場合は、事前に銀行を絞る必要があります。
フラット35は勤続年数をほぼ気にしない点で優秀!!
フラット35だけで考えると、フラット35は勤続年数の審査面で優秀です。基本的に、フラット35は勤続年数が1ヶ月あれば審査は可能です。転職して間もない場合は、フラット35を住宅ローン探しの1つとして検討してみるのがいいでしょう。
フラット35を取り扱っている銀行は沢山いますが、どこの銀行を窓口として申し込みをするのか迷うかもしれません。もし、銀行にまだアテがない場合は、1度「住宅ローン一括審査申込」をしてみることをお勧めします。「【住宅本舗】まずはシミュレーションから」なら自分の勤続年数の条件から融資をしてくれる銀行をまとめてリストアップしてくれます。
住宅ローン融資後に転職したら報告は必要?
今までは住宅ローン融資前の転職について解説してきましたが、では住宅ローンの融資後に転職した場合はどうなるでしょうか。ここでは住宅ローンの融資後に転職した場合について解説していきます。
返済中の転職報告申告は必要?
住宅ローンは35年の返済期間があるなど、比較的長い期間を要します。そのため、長い返済期間の間に転職する可能性はあると言えます。では返済期間中に転職した場合、銀行へ報告する義務はあるでしょうか。
結論、住宅ローンの約款には勤続先が変更となる場合は連絡をする旨の取り決めがあるケースがほとんどです。そのため、融資した後に転職をしたら報告義務はあると言えます。
ただし、実際のところ報告が必要なケースは、転職で年収が下がったなど住宅ローンの返済が必要になった場合は、早めの相談が必要です。そういったケースも想定されますので、早めに報告をしたほうがよいでしょう。